「捻挫」ってどういうこと?
捻挫というのは、関節のまわりにある靭帯が伸びたり、断裂するケガです。
スポーツで一番多いのは、足首をひねった「足関節捻挫」です。
そのため、「捻挫と言えば足首」と思う方もいるようです。
しかし、関節のまわりの靭帯を傷めたものは、すべて「捻挫」といいます。
たとえば突き指もそうですし、膝や肘に外部からの力が加わって傷めたものも捻挫です。
捻挫をしたらどうする?
捻挫をしたら「いためた部分を安静に保つすること」が大事です。
まずはすぐにプレーから外れて、いためた部分の状態の確認を行いましょう。
アイシングは大切
傷めた部分をアイシングする事は、とても大切です。
アイシングは痛みを軽減する効果があります。
また、治るまでの期間を短縮し、スポーツ復帰を早めるといわれています。
ただし、凍傷のリスクがあるので、正しいやり方を覚えるようにしましょう。
また、冷やし方が足りないと本来の効果が出ません。
アイシングについて知りたい方はコチラ↓
患部を包帯などで固定する
治療で最初に大事な事は、患部を固定する事です。
包帯をつかって患部を固定したり、中等度以上の捻挫ではスプリントやギプスといった固定材料を使います。
患部に包帯や固定材料をあてることで、いためた関節にかかる負担を軽減し、炎症を抑えます。
それによって治癒が促進されるというメリッもあります。
適切な固定をると痛みや苦痛が軽減される事が多いです。
適切な処置と定期的なケア
包帯固定を行わない医療機関もあるとおもいますが、巻いた方が治りは早いと思います。
ただ、適切な包帯を巻く技術が必要ですし、誤った方法で巻くと逆効果の事もあります。
あとは、固定期間中の衛生管理(定期的に包帯を交換する)や長期固定にならないように管理する事も大切です。
電気治療などの物理療法も有効
低周波などの物理療法は痛みを軽減するために有効です。
また、回復期に患部を温める「温熱療法」も物理療法の一種です。
物理療法の効果は、また別の記事で紹介します。
関節が固まらないように運動療法をする
よほど長期的に強度な固定をしないかぎり拘縮(関節が固まって動かないこと)は起きません。
ただ、ケガをした部分というのは、時間が経つと動きが悪い状態になります。
そこで、元通りきちんと患部を動かせるように「運動療法」を行います。
足首の捻挫であれば、足指の体操などは負傷後の初期から行えます。
段階的にステップアップして、競技に必要な動作が行えるようにしていきます。
まとめ
いかがでしたか?
スポーツをやっている方は捻挫にはよく遭遇するでしょう。
スポーツ外傷の現場では、足首の捻挫と突き指が多いと感じています。
あとは膝などの大きな関節もみることが多いです。
これら「捻挫」で大切なことは、いったんプレーから離れて、すぐに状態を把握すること。
また、適切な応急処置を行い、早めに初期治療を開始する事です。
競技に早期復帰できるように、ケガの自己判断をせずに出来るだけ早く来院してくださいね。
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この記事を書いたのは…
田中陽祐(たなかようすけ)
柔道整復師・スポーツトレーナー。にいさと接骨院×からだラボ 院長。
包帯やテーピングを巻くのが大好き。趣味はランニング、山登り。
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