からだの動きを良くすると、姿勢も良くなる。【動作と姿勢の話】


姿勢を改善したいと思っている人、多いですよね。

 

その根底には、体の痛み・不調を改善したいとか、スタイルを良くしたいというニーズがあるようです。

 

「姿勢改善」はネットのコンテンツとしても、治療院やパーソナルトレーニングのサービスとしても優等生です。

 

「姿勢」を売りにすると、動画再生数やお客さんの人数が増えます。

 

かくいう私達からだラボでも、YouTubeやInstagramで姿勢に関する内容などを扱っています。

しかし一方で、姿勢の本質を理解している方は少ないとも感じます。

 

そこで今日は、トレーナーとして、姿勢について解説してみようと思います。

 

できるだけ分かりやすく解説しますので、最後までついてきてくださいね。

体を良く動かせている人は、姿勢も良い?

話のとっかかりとして、体を良く動かせている人って、おおむね姿勢が良いと思いませんか?

 

反対に、運動不足ぎみで体の動きが鈍っている人は、姿勢も良くないような…

 

もちろん全ての人がそうではなく、統計的なデータもありませんが、直感的にはそう感じます。

 

姿勢を良くしたいなら、体の動きを良くする努力をした方が良いのではないでしょうか。

体の動きがいい人は姿勢も良い
体の動きがいい人は姿勢も良い
体の動きが鈍っていると姿勢も悪くなりがち
体の動きが鈍っていると姿勢も悪くなりがち

私もよく姿勢改善の相談を受けます。

 

そして、お客様からにじみ出る「ある願望」を感じ取ることがあります。

 

それは「たしかに運動すれば姿勢は良くなるんだろうけど、大変だからそこまではしたくない」です。

 

結局ボキボキッとしてもらったり、マッサージやストレッチの施術を受けて何とかならないものかと考えます。

大丈夫です。その気持ちは分かります。

 

ただ、それだといつまで経っても自己管理が出来ていない状態です。

 

姿勢は、一回の施術で改善してもすぐ戻ります。

 

何故すぐに戻ってしまうか、その理由は人間の体の構造にあります。

姿勢は「静止」ではなく「運動」だ

人間の体の構造というのは、ビルとか橋のような構造物とは違うんですね。

 

鉄とコンクリート建造物は、その場所から動く必要がありません。

 

静止状態のまま直立していればよいのです。

 

対して、人間はその場にとどまらず、自由に動きながら姿勢を保たなくてはいけません。

 

動く事と安定する事を両立する「動的な安定性」が求められます。

人間がうごく事と姿勢を保つことを両立できるのは、骨と筋肉のはたらきによります。

 

筋肉が骨を引っ張って「運動」が起こります。

 

骨が筋肉の起点になって、筋肉の収縮を支えているとも言えます。

 

骨と筋肉が引っ張り合い、支えあうことで姿勢が維持されます。

 

こういう構造をテンセグリティ構造といいます。

 

テンセグリティ構造については、別の記事で詳しく書きますので、気になる方は読んでみてください。

人間は静止姿勢でも常にバランスをとっている
人間は静止姿勢でも常にバランスをとっている
人間の体はテンセグリティ構造と言える
人間の体はテンセグリティ構造と言える

つまり人間の体は直立している時でも、常に筋肉を働かせています。

 

コンクリート構造物と違って、筋肉の収縮によって姿勢を維持しているのです。

 

バランスが崩れれば、神経がそれを察知して、筋肉の収縮によって姿勢を立て直します。

 

つまり、姿勢維持というのは「運動」なのです。

日常生活でずっと同じ動作や姿勢をしていると、神経のはたらきと筋肉の収縮の仕方にクセがついてきます。

 

この同じ動作を繰り返す事による体のクセが、姿勢改善の施術後にカラダが元に戻ってしまう理由です。

日常の習慣やクセが姿勢を悪化させる

姿勢を悪化させる「体のクセ」には、例えば次のようなものがあります。

  • デスクワークで長時間おなじ姿勢で座っている
  • スマートフォンなどのデバイスを長時間見ている
  • 仕事で同じ作業を繰り返し行っている

問題は「これらを全くやらない」という事はできないという点です。

 

ではどうしたら良いかというと、ついてしまった体のクセを少しでもリセットする必要があります。

 

現代の日常生活では行わないような動作を「適度な運動」として行う事です。

 

運動が得意ではない人ももちろんいると思うのですが、心配いりません。

 

姿勢のクセをリセットするのに、ハードな運動やむずかしい運動はいらないのです。

長時間のデスクワークにより猫背になってしまった人
長時間のデスクワークにより猫背になってしまった人
姿勢のクセをリセットするのにキツイ運動はいらない
姿勢のクセをリセットするのにキツイ運動はいらない

姿勢を良くするために、大変な運動はいらない

姿勢を良くするための運動でまず大事なのは、体の柔軟性です。

 

たとえば背骨が固まっていたら、背すじは伸ばせないですよね。

姿勢を良くするために、とくに柔軟性を高めたい部分は、胸郭股関節です。

 

「胸郭」という言葉は耳なじみがないかもしれませんね。

 

しかし、姿勢を語るうえでも超重要パーツになるので、この記事をとおして覚えてもらえると嬉しいです。

 

胸郭について知りたい方には、こんな記事も用意しております。

そしてもうひとつ姿勢を良くするうえで超重要項目なのが、「呼吸」と「体幹の安定性」です。

 

この2つは別の事のようでいて、一つの事なんです。

 

呼吸がきちんとできると体幹が安定しやすくなります。

 

そのあたりの事も、上のリンクの2つの記事に書いてありますので、もしよろしければご覧くださいませ。

つまり姿勢を良くするためには、柔軟性のエクササイズ呼吸と体幹のエクササイズなどが必要です。

 

本当はもっと色々必要ですが、大胆に省きましょう。

 

とにかくまずは、気軽に簡単に、日常生活にエクササイズ・運動を取り入れていくと良いでしょう。

 

逆にハァハァ息が切れるような運動とか、めちゃめちゃ重いバーベルを上げる必要はありません。

 

じゃあ、具体的にどんなエクササイズをやったらいいのか?

 

次の項で具体的に紹介します。

姿勢を良くしたい人にオススメのエクササイズ

姿勢改善のための運動には様々なものがあります。

 

一つ一つのエクササイズの意味ややり方を書いていくと膨大な文字量の記事になってしまいます!

 

からだラボでは、YouTubeでエクササイズを配信しているので、今回はその一部を紹介いたします。

 

少しでも「じゃあ運動してみようかな」と思ってもらえたら幸いです。



まとめ

いかがでしたか?

 

本日は「体の動きを良くすると、姿勢も良くなる」というお話でした。

 

姿勢と言うのは「静止」ではなく「断続的な運動」です。

 

同じ姿勢や動作を繰り返していると、体がクセづいてしまうのでリセットが必要なんでしたね。

 

リセットのための運動は、キツかったり、むずかしいものでなくて良いのです。

 

「運動」に抵抗感のある方の気持ちも大変よく分かります。

 

しかし、これは体の状態を維持するための「コンディショニング」エクササイズなのです。

 

自分の体が、自分のイメージ通りであることは気持ちの余裕とか、心の健康にもつながります。

 

日常の隙間のふとした瞬間、皆様に少しでも自分の体と対話する時間を取って頂けるなら幸いです。

日常のふとした瞬間に、自分の体と対話する時間を取りましょう。
日常のふとした瞬間に、自分の体と対話する時間を取りましょう。

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この記事を書いたのは…

田中陽祐(たなかようすけ)

 

柔道整復師・スポーツトレーナー。にいさと接骨院×からだラボ 院長。

包帯やテーピングを巻くのが大好き。趣味はランニング、山登り。



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