腰とか首とか膝とか、体のどこかが慢性的に痛いとき。
ありますか?
そんな時、体にはどんな事が起こっているのでしょう?
痛みを訴えてくるパーツは「言うことを聞かずに悲鳴をあげる問題児」でしょうか?
同じように生活をして、仕事をして、痛い人と痛くない人がいる。
痛い人は、痛くない人と同じに動いているようで、動作の中に見えないエラーがあるのでは?
そして痛みが出るパーツは、そのエラーによって負担がかかり、叫びをあげているのでは?
今日は、「身体部位の相互依存性」という難しいお話を、できるだけ簡単に語弊が少ないように解説します。
分かりやすくてナルホドな内容にします!…
…ので「回れ右」しないでくださいね!
ジョイント バイ ジョイント理論という考え方
ジョイント バイ ジョイント理論というのがあります。
簡単に言うと「関節やパーツは、その役割から2種類に分けられるよね」ということ。
2つに分かれるとは即ちこういう事。
- 「大きく動くことがメイン業務」の関節・・・肩関節や股関節、首など。多方向に動く。もしくは動く範囲が広い。
- 「安定性を発揮するのが業務」の関節・・・肩甲骨、腰椎、膝など。他の関節が大きく動けるよう、自分は安定する役割。
ここで、さらに大事なトピックがあと2つあります。
①大きく動く役割(可動性)のパーツと、安定性のパーツは、交互に隣り合っている。
これは図を見てもらうと分かりやすいと思います。
②となり合う ’可動性のパーツ’ と ’安定性のパーツ’ は、お互いの仕事に依存し合っている。
これはたとえば、股関節と腰椎の関係です。
「股関節がかたい人は、腰に負担がかかる」というのは一般的に広く言われていますね。
股関節の動きが制限されると、その不足を補おうとして腰部が働いてしまうのです。
腰部は、本来は安定性を発揮するのがメイン業務です。
なのに過度に動く必要が生じると、腰痛などの問題を引き起こす原因となります。
どこかが働いていないと、他に負担がかかる
どこかの関節がちゃんと仕事をしていないと、その分の負担をこうむる関節があるのです。
放課後の掃除当番をさぼる奴がいると、その分の仕事を誰かがやらなくちゃいけないのと同じです。
これは「足首と膝の関係性」にも言えますし、「股関節と膝の関係」にも言えます。
また「胸郭・肩甲骨・肩関節の関係性」にも言えます。
胸郭・肩甲骨・肩関節のお話しは、また別の記事で書いていきますね。
今までの例は、動くはずの関節が動かないと、安定性のパーツに障害が起きる話でした。
逆に、安定性がないと十分な可動性(大きく動かせること)が発揮できないというのも事実です。
それについては、また別の回で書ければいいなと思っています。
痛みだけを単純に追いかけない
さて、この「ジョイントバイジョイント理論」の考え方は、痛みや不調を改善するうえで重要な視点です。
なぜなら、「痛い部分そのもの」が症状の根本原因ではない事もあるからです。
マニュアルセラピー(手技療法)において、痛い部分に触れることはとても大切です。
これは大前提。
しかし、痛みだけを追いかけるのではなく、動きのエラーに着目する事も必要です。
痛みを放っている組織が「加害者」ではなく「被害者」な場合もあるからです。
語弊や誤解を恐れながら、単純に言うならばこうです。
腰や膝や首が痛い理由がその部分にない事もある。
だから動作メカニズムのエラーに着目しなくてはいけない。
まとめ
いかがでしたか?
「ジョイント・バイ・ジョイント理論」と「身体部位の相互依存性」
難しかったですか?
からだの関節それぞれの役割を理解し、その協力関係にエラーが起きていないかチェックする事が大切。
そうすると全体としての体のバランスと機能をきちんと整備する事ができます。
この概念は、手技を扱う医療関係者やトレーナーの間では常識になりつつあります。
ただ、一般の方にはあまり認識されていませんよね。
だから専門用語を知らなくても分かるように、できるだけ易しく書いてみました。
少しでも、自分の体の仕組みやケア方法に興味を持って頂けたら幸いです。
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この記事を書いたのは…
田中陽祐(たなかようすけ)
柔道整復師・スポーツトレーナー。にいさと接骨院×からだラボ 院長。
包帯やテーピングを巻くのが大好き。趣味はランニング、山登り。
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