あなたは、現在ひざの滑膜ヒダ障害に悩まされている状態でしょうか?
滑膜ヒダ障害と診断されたものの、どういう事なのかイマイチ分からないのではありませんか?
一般の方には、関節の構造は分かりにくいですよね。
なので、この記事では出来るだけ分かりやすく簡潔に解説していきます。
3分程度で読めるような内容にしていきますので、最後までお付き合いくださいね。
滑膜ヒダってなに?
滑膜ヒダについて知って頂くには、まず「関節包」を説明しなくてはいけません。
関節は「関節包」と言う組織に包まれています。
関節包は内側と外側の質感が違います。外側は繊維っぽい膜です。
そして、内側はつるつるした「滑膜」になっています。
滑膜ヒダ障害を起こした人の膝では、この滑膜がヒダ状に「肥厚」しています。
肥厚と言うのは、組織が厚く肥大している事です。
膝関節の滑膜は棚の仕切りのようになっているので、滑膜ヒダ障害の事を「たな障害」とも呼びます。
滑膜ヒダ障害の原因は?
滑膜ヒダ障害がおきる理由の一つ目は、この「滑膜ヒダ(たな)」がある事です。
この「たな」は、日本人のおよそ半数にあたる50%程度の人にあるようです。
それが、何らかの外的要因によって炎症を起こします。
外的な要因とは、ひざの怪我であったり、スポーツで膝に負荷をかける事です。
繰り返し膝を曲げ伸ばしする事で、滑膜ヒダがより肥厚したり硬くなるのも発生要因になります。
膝の滑膜ヒダは、膝蓋骨(お皿の骨)と大腿骨(ももの骨)に挟まれやすい位置にあります。
この2つの骨のあいだに滑膜ヒダが挟まれると、ポキポキ音がしたり、痛みが発生します。
とくに膝の曲げ伸ばしの際に挟まれやすいです。
日常生活では、しゃがむ際や階段の昇り降りで痛みが生じやすいです。
ちなみに、滑膜ヒダ(たな)の部分を押さえながら膝の曲げ伸ばしをすると、痛みが誘発されます。
この原理を治療して、たな障害かどうかを見分ける方法があります。
スポーツ外傷・障害の知識がある人であれば、徒手的な(手を使った)検査で鑑別する事が可能でしょう。
治療はどんな事をするの?
滑膜ヒダ障害では、保存的治療法が中心です。
まずは、膝を使うことを極力避け、患部を安静にしましょう。
炎症や腫れを引かせるよう管理すると、症状が早く良くなります。
とくにアイシングは有効ですので、やってみる価値は高いでしょう。
アイシングの方法については、こちらの記事で紹介しています。
お役に立つようでしたらご覧くださいませ。
また、包帯やサポーターを使う事も、腫れや炎症の緩和に効果的です。
包帯で患部の動きを軽く制限したり、適切に圧迫すると良いでしょう。
再発を予防することは出来る?
滑膜ヒダがあることが症状発生の要因ですので、一度なったことがある人は注意した方が良いでしょう。
ただ、日本人の約半数に滑膜ヒダがあるなかで、一部の人が発症しています。
滑膜ヒダの大きさにもよるのでしょうが、それだけでなく体の状態の良し悪しも重要だと思われます。
それは例えば、柔軟性や体幹の安定性、体の使い方が上手くいっているか等です。
とくに成長期にスポーツ障害として発生した滑膜ヒダ障害の場合は、体の状態や使い方を見直すことも予防策として大切です。
スポーツ障害についての記事や、スポーツにおける体の使い方の記事もあるので見てみてくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
滑膜ヒダ障害は、スポーツ治療の場では良くみる症状です。
たまに日常生活で膝を傷めて「治りが悪くて変だ」といって来院される方もいます。
うっかりすると見逃しがちな傷病ですが、痛みが強いと結構気になるでしょう。
きちんと治療すれば、そんなに長引くことは多くありません。
無理せず早めに治療を受けてくださいね。
皆さんの症状が早く良くなるようにお祈りしております。
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この記事を書いたのは…
田中陽祐(たなかようすけ)
柔道整復師・スポーツトレーナー。にいさと接骨院×からだラボ 院長。
包帯やテーピングを巻くのが大好き。趣味はランニング、山登り。
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